disc reviewドリーミーな電子音の狭間で、そっとした囁き

shijun

YoncallaYumi Zouma

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ニュージーランド出身のドリームポップ/シンセポップバンド、Yumi Zouma2016年作。同郷のLordeが自らのライブのオープニング・アクトに指名したことで飛躍的に知名度を上げた彼女たち。音楽性的には、エレクトロニカの影響も感じさせるドリーミーで多幸感たっぷりな音像に、ウィスパー気味の女性ボーカルが乗る感じ。そこにギターポップ/ニューウェーヴあたりの影響をほのかに感じさせるところが堪らない。

浮遊感たっぷりの電子音が溢れ出し、徐々に盛り上がりを見せる#1Bariicade(Matter of Fact)」。男女ツインボーカルの掛け合いも美しい低温ダンスチューン#2Text from Sweden」。アグレッシヴな8ビートと乾いたギターの音色のコントラストが楽しいギターポップ風味な#4Haji Awali」。ベース強めのトラックとウィスパーボイスという掛け合わせがすでに最高で、そこに乗る煌びやかなシンセがゆったりとした多幸感を煽る#5Remnber You At All」。再びギターポップとエレクトロの融合を見せる#6Yesterday」。ノスタルジーを煽るギターフレーズが心地よい。サビはダンサブルでポップ。不穏な儚さを漂わせるニューウェーヴィーな#9Hemisphere」。淡々とした空気感が寂しげな#10Dranchma」など10曲収録。

来日公演もなんどもこなしている彼女たち。次の来日は今年11月に東名阪が予定されている。是非一度手に取り、気に入ったのならばライブにも足を運んでみてはいかがだろうか。

収録曲「Yesterday」のPVは日本のちょっぴりレトロな映像で構成されている。がっつり「杉山清貴&オメガドライブ」だの「忌野清志郎+坂本龍一」だの出てるのもなんだか愛らしい。

WRITER

shijun

ポップな曲と泣ける曲は正義です。female vocalが特に好きです。たまに音楽系のNAVERまとめを作ってます。なんでも食べます。

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