disc review土の匂いを纏う、黎明への息吹
InsideGue
京都の4人組オルタナティブロックバンド、Gueの自主制作音源。
どの曲も飾らない素朴さがありながらも、それゆえの力強さを感じられる。1曲1曲が、春、大地に命を吹き込む雪解けの様に、寄り添いながらもどこまでも実直に、その存在を訴えかけてくる。更にそのサウンドに重なるVo/Gt. の掠れた声は、歌詞が本来持つ言葉の味わい深さを、より美しいものにしている。
文学的、散文的と言った表現は楽曲の詞を評する際によく使われる言葉だが、彼らの歌はそのどちらとも違う。その詞はただただまっすぐで、僕らの心に直線的に心情を投げ込み続ける。
blood thirsty butchers、くるりなど、90~00年代に台頭し、今なお多大な影を後進に落とすオルタナバンド達の正統進化の形として、彼らを紹介したい。
飾らないことの美しさを僕らに教えてくれる4曲だ。
ひとりのすがた
hello my anthem