disc reviewアグレッシヴに疾走する、都会派ガールズロックンロール

Scars BoroughScars Borough
日本の4人組ロックバンド、Scars Boroughの1stミニアルバム。ex.ELLEGARDENの高橋宏貴が結成したバンドとして有名だが、音楽性的にはアグレッシヴでドライなガールズロックンロールという趣。ELLEGARDENのファン層よりもnoodlesやdetroit7、SEAGULL SCREAMING KISS HER KISS HERあたりのファンに受けそうな音楽性とも言えるか。
乾いたギターが縦横無尽に駆け回るスピード感たっぷりな#1「Candy Red」。無骨ながら都会的な雰囲気も漂う#2「Milkshake Needle」。ハードロックの影響も感じる重厚なリフが聴ける#3「AKAIKARASU」。シリアスなオルタナミドルチューン、#4「Cloud Alone」。淡々としつつもアグレッシヴなリズム隊が心地よい。同じくミドルテンポだが打って変わってテンションの高い#5「Cracker Crasher Crazy」。パンキッシュなメロディラインが楽しい。最後は再びアグレッシヴなロックンロール#6「That Feel」。
初期衝動的な趣きの強い一枚。後期の作品ではデジタルハードコアのような趣も見せているので、そちらもチェックしてみるといいだろう。残念ながら2016年に活動休止してしまった彼女たちだが、今からでもぜひ手に取ってみてほしい。