disc reviewinterview cllctv. meets 猫を堕ろす
「俺はこんなのがやりたいんだ」をそれぞれ持って提示できる間柄
ナツ:ていうか、私が入ってからもうそんなに経ってるの!
Shijun:冷静に、そんな経ったか……・。
Tomohiro:でもそんな始まりだったなっちゃんも今は東京にいるし、コアメンバー3人とも東京に来て、バンドとしての体制も固まってきたのかなと思ったりもするんだけど。
やっぱり自分たちの住んでる場所を移して、ていうのはすごくハードルはあると思っていて。特になっちゃんは最近東京に引っ越してきたし色々思いもあったと思うんだけど。
ナツ:それで言うと、名古屋でずっとやってた体制から、サワダとたまちゃん(元ドラム)が抜けて、残ったメンバーがみんな東京に住んでるって状態になったのと。あとは単純にやってた仕事辞めたかったから、いいかなって(笑)
Tomohiro:それでいうと、もしかしてみんなバンドのことを考えての東京っていうよりは。
ナツ:私は全然。場所とかもあんまり意識してなくて。たまたま活動拠点が東京になるなら東京に住むかなぐらいの感じで。突然生まれた気持ち。
Shijun:むしろ俺も薫人も1年後に後出しで東京に住むことを伝えた感じだったし。
ナツ:そう!私知らなかったからその時すごい悲しかった!!
Shijun:本当にギリギリだったから。仕事決まったのも年度変わる直前で全然猶予なかったし、気づいたら家決まってないのに仕事始まってた。
Tomohiro:ほんと急だったよね。来年は大学どうするの?みたいな話したら、「いや、俺実は就職決まって。もう来週には仕事始まるんだ。」って言われた時にはどういうことかと思った。
一同:(笑)
伊藤:ほんと、それで示し合わせたわけでもないけど、俺もその当時の仕事辞めて転職先が東京だったから東京来て。「東京でバンドやろう」って決めたわけでもないのにみんな向いてる方向が近かったんだな、結局。
Shijun:最悪名古屋拠点でも俺が名古屋帰ればいいと思ってたしね。
Tomohiro:なんていうか、そういうゆるい心の繋がり方みたいなのって、実は支えになってるんじゃないのかな。とかく、世の中は「音楽に賭けろ」みたいな風潮だけど。
伊藤:そう、音楽ってもっと生活に近いものだと俺は思ってるから。生活に近いからみんなの温度感とかが合うかが大事で。音楽最優先、すべて注ぎ込めって言うやり方だったらこんなに続けてこれなかったと思うんだよね。
Tomohiro:音楽最優先っていうのとは違うのかもしれないけど、薫人はいろんな楽器が触れるし、いろんなバンドに参加してたよね。そんな中でも猫はすごく長く続いているバンドだと思うんだけど、それって何か理由はあるのかな。
伊藤:いや、ないかな。
Shijun:断言するんだ。
伊藤:というか、結局音楽やるにしても、人同士の関係だし、そこがうまくやれるかって部分が大きいし、もはやそれでしかないと思うんだよね。
Tomohiro:そこでコアメンバーである、薫人とShijunが相性が良かったと。噛み合うというか。
伊藤:俺とShijunの場合は、全く別ベクトルだから、ぶつかり合わないというか。
俺もShijunも我が強いのは強いんだけど。
Shijun:致命的にぶつかり合うことがなかったら、今まで続いてるのかなと。
伊藤:根底の部分で価値観が近いものあるのかもしれないな。「毎月めっちゃライブしようよ」とか言われないし(笑)
Shijun:いやまぁそれは。
ナツ:疲れるじゃん。
伊藤:まぁこんなわけで。そういう近い部分もあったし、やっぱりお互いの音楽へのリスペクトも大事だなというか。音楽が好きじゃないと続かないし。
Tomohiro:ある程度共同体、的な要素はあるしね。バンドも。
伊藤:これは結構本気で大事な部分だと思ってて。「俺はこんなのがやりたいんだ」をそれぞれ持って提示できる間柄というか。なんか最近も「BOaT meets Passion Pitみたいな新曲作りたいんだよね〜」ってもちかけたことがあって。
Shijun:あーそうそう。俺はすごくBOaTが好きで、薫人はPassion Pitからすごく影響を受けてるし、それはすごい面白いよなって。
伊藤:こういう話がすぐ通じるっていうか。俺もShijunも音楽が好きで幅広く聞いてるから、それぞれのコアな音楽に反応できる感じが、気持ちいいみたいなのはある。