「 Power Pop 」に関する記事一覧(10件)

DISC REVIEW

2020年10月16日

卓上のテープレコーダーから溢れ出す音、音の洪水と言葉

SACOYANSYomosue一聴してまずは飛び込んでくる割れんばかりの爆音。SACOYANSは現福岡在住のシンガーソングライター、SACOYANが周りの人間を集め、その名の通りの徒党を組んで結成したバンドである。彼女の音楽家とし...

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2018年9月9日

4つ切りの窓の向こう、何気ない空と人と歌がある

Seal PupDifficultiesUSはアトランタ在住のJake Cookによるソロプロジェクト、Seal Pupの1st album。 最近、というかついぞ昨日友人と、 「今はサブスクの時代だけど、結局白盤とかでCDを作って、物販で...

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2017年7月21日

薄墨を流す空模様に、群青の切れ間を待つ

Cloud NothingsLife Without Sound   Cloud Nothings、キャリア4枚目となるアルバム。僕は彼らの音楽を聴くのは2ndアルバム『Attack On Memory』以来で、実は3rdアルバムに関してはスルーしてしま...

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2016年6月29日

過ぎ去りし虚無を再び迎え撃つ時、音楽はどこまで蒼然と居られるか

my exhomework京都のインディー・ロックバンド、my exの1stアルバム。エモやパワーポップ、オルタナにシューゲイザーといったジャンルに影響を受けた清涼感のあるサウンドながら、ナードなルーザー気質から来るふらふら感...

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2016年5月23日

泣き虫ナードが放つ、2016年のブルーアルバム

ナードマグネットCRAZY, STUPID, LOVECDをトレイに入れ、トレイを閉じる。再生ボタンを押す。ギターのハウリングが聞こえて来る。「あれ?”Tired of Sex”?」と思ったところで、疾走するベースラインの登場によって、僕の思考はナードマ...

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2015年12月15日

汗と涙と牛乳の、原点的一枚

YOGURT-poohアントニオ和製Weezerとの呼び声も高い、00年代ギターロック初期を駆け抜けたパワーポップ、オルタナバンドYOGURT-pooh。今回レビューするのはインディーズ時代リリースの1stミニアルバム。メジャーデビ...

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2015年11月21日

パワーポップ通過型ギターポップの一つの到達点

polyABCinprint****日本の男女混成ギターポップバンド、polyABCの2006年発売のアルバム。元ナイスマーブルス、popcatcherのアベ・マサトを中心に結成されたバンドである。popcatcherに関しては、BEA...

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2015年10月8日

過去に、今に、或る筈だった未来に。薄い膜を張る憂鬱と虚無

フジファブリックCHRONICLEフジファブリック、2009年発売の4thフルアルバム。それまでの変態プログレポップ路線は薄れ、バンドのメインコンポーザーを務める志村正彦の内面を綴ったような内省的でストレートな楽曲が目立つ一枚。そして...

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2015年7月28日

ネクラティーンエイジ集約型タッピングポップパンク

QOOLANDそれでも弾こうテレキャスター左右からピロピロとやかましいタッピング奏法の応酬と、ピッチの不安定さが変に耳につく、ボーカル平井拓郎の歌の無駄なキャッチーさが、嫌でも聴く者の脳内四畳半に土足で上がりこむ無遠慮ギターロックバンド、QO...

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2015年5月22日

さようなら今日という日のわたし

paioniaさようならパイオニア僕の知る限り最も心をえぐるバンド、paioniaの1st ミニアルバム。まさにWeezerからの影響を隠そうともしないオルタナティブでルーザーなサウンドは、イントロから僕らに眠る負け犬精神を凄まじくほ...