disc review無骨にアンニュイを鳴らすライオット・ノイジー・ガール
Green OneColleen Grenn
アメリカはロサンゼルスのローファイ女性ソロ、Colleen GreenのEP。ex.Vivian GirlsのCassie Ramoneと日本ツアーを回った経験もあったりする。チープだけど芯の通ったドラムマシンのビートをベースに、無骨さ全開のローファイギターが鳴り響き、ちょっぴりアンニュイな女性ボーカルが乗る……もうこれだけでたまらなくなってしまう人もいるんじゃないだろうか?メロディラインとかは優しくてふわふわしたギターポップっぽい部分もありつつ、でも根底にはやっぱり反骨精神が根付いている感じがして、そういう感じが好きな人にオススメの一枚。
軽快なビートに分厚く無骨なノイズギターが重なる#1「Green One」。どこか乾いたローファイサウンドにはパンク精神すら感じられ、その攻撃的な殻の中で淡々と進むビタースイートなメロディラインも心地よい。#2「Dance the Night Away」ではエッジの効いたノイズがじりじりと空間を焦がす。一応ダンスなビートだけども、踊るよりも浸りたくなってしまうサウンドスケープ。希望も切なさも入り混じったメロディラインも良い。アップテンポなノイジーギターポップ、#3「Y Do U Call Me?」。メロディもここに着てフック全開だったりちょっと泣かせにきてたりして侮れない。ギターポップの切ない鋭さをノイズの毛布で優しく包み込むようなローファイポップ。最後は神聖な雰囲気すら醸し出すコーラスワークも魅せる#4「I’m Leaving It Up to You」。ところどころに現れるレトロ切ないメロディが最高にキュート。