disc review生き抜け!フジロック〜ここをキャンプ地とする〜
カバンに入るイスが最強!疲れたらいつでも腰を下ろせる準備を!
さて、服装は意外と身軽でいけることがわかったんじゃないでしょうか。
とはいえ、実は結構大事なのが普段持ち歩くものです。小さなリュックやナップサックといつでも開けられるポーチの二つに荷物を詰めて持ち運びましょう。
え?「荷物少なくしてこまめにテントに帰ればいいんじゃない?」ですか?
それができればいいんですが…。フジロックのテントサイトはとにかくアクセスが悪いんですよ。立地的にはレッドマーキー付近にテントサイトの入り口があるんですが、そこから入って一番反対側に屋台なんかの生活拠点があるんですね。で、普通に端から端まで歩けば15-20分はかかる。その間の区間にテント張るのでとりあえず10分はテントエリアを歩くと思っていいです。なおかつ深夜になると、レッドマーキー側の出入り口は閉まってしまうので、生活拠点側に回り込まなきゃ行けない。そうなるとレッドマーキー付近からテントまで平気で20-30分かかるんですよね。
なおかつスキー場の斜面がテントサイトになっているのでめちゃくちゃ斜面が多いです。テントも斜面に建ってます。つまり、なかなか環境が過酷でゆっくりテントで休もう、困ったらテントに戻ろう、と言うのもなかなかハードなわけです。あと個人的には、昼間は晴れているときはテントの中が蒸されてしまうので、結構しんどいというのもあります。こういう理由があるので、僕はちゃんと長時間寝る夜だけテントに戻り、毎年斜面に張ったテントでずり落ちるたびに起きながら、浅い浅い睡眠をとっています。
この辺りの過酷さは僕が学生時代を過ごした名古屋のフェス、森道とかとは違うところだなと感じましたね(初年度、森道しか参加したことがなかった僕はほぼ手ぶら+短パンビーサンでフジを出歩き結構しんどい思いをしました)。
結論として、僕がお勧めするのは「一度テントを出たら夜寝るまでテントには帰らない」スタイルです。
そうなると、やはり持ち運ぶ荷物はある程度増えてしまうんですね。とりあえず持ち運びの荷物リスト挙げてみます。
<リュック・ナップサック>
- ポンチョ
- 着替え(シャツ、下着、靴下、濡れないようにジップロックなどに入れましょう)
- タオル(濡れないようにジップロックなどに入れましょう)
- ジップロックの予備
- 常備薬(痛み止め、絆創膏、日焼け止め、ボルタレンなど)
- イス(折りたためる小さいのでいいです。ヘリノックスは貴族の持ち物なのでこれとか。)
<ポーチ>
- おかね(ジップロックに入れておきましょう。最低限のものを持って財布は家に置いてきた方がいいです。濡れたら悲しい)
- ICカード(支払いに使いましょう。2万入れておけばある程度は安心です。100円ショップでカードケースとストラップを買って、落とさないように、すぐ出せるにしておきましょう)
- モバブ
- タバコと携帯灰皿(ついに喫煙スポットがなくなったので、携帯灰皿は持ち歩き、人の邪魔にならないところで吸いましょう。吸い殻捨ては各地にあります)
要するに、頻繁に必要なものはポーチへ。それ以外で一日の間で使うことがあるものはリュックへ。という感じです。
リュックはごついのじゃ無くていいと思います。むしろ、気持ちが高ぶってモッシュしたりする時にでかいリュックだといろんな人の邪魔なので。雨降ったりドロついたりするのである程度安っぽいものでいいです。僕は引越しのために買ったマグナカートもどきの収納用についてきた謎のナップサックを使いました。タダです。
ジップロックだったり、カードケースだったりの細々したものは大体ダイソーで揃います。なので、持ち歩く荷物に関しては、今回の追加出費はダイソーで7-800円(ジップロック、カードケース、タオルなど)、薬局で1000-2000円くらい(常備薬など)でした。
ちなみにこれらの荷物の中でも、あらゆる場面で活躍すると言う意味で必須級なのがジップロックです。
フジは基本雨が降るものなので、テントに帰って着替えると濡れた服や下着、靴下などの衛生的にヤバくなりそうなものが出現します。僕はこれらを徹底的にジップロックに封じ込めることで今年は難をしのぎました。もちろん干して乾けばそれが最善ですが、そもそもずっと雨だったりするので。あとはこれらをこまめにパッキングしていく癖をつけることでテント内が整頓されるのも良いです。雨が強くて浸水したりすると、服が散らかってたりしたら悲惨です。
あとはスマホの雨対策や、細々としたものをしまっておくにもジップロックが最強です。とにかく雨が敵なので!濡れそうなものはどんどん入れちゃうくらいがいいです。
さて、これぐらいあればテントには戻らなくて済むぜ、という話なんですが、装備以外の問題もありますよね。「そもそも疲れたからテントに戻って寝る」みたいな状況です。
これを回避する方法はただ一つです。
その辺で寝ることです。
フジはそもそもスキー場なのでなだらかな丘陵地です(もちろんテント張る視点から見ればとんでもない急斜面ですが)。レッド周辺はどうしてもきついですが、グリーン〜ヘブンぐらいの区間は割と草地も多く、腰を下ろしている人は一定数います。正直侵入可不可の線引きは参加者にかなり委ねられている気がするので、くれぐれもモラルは問われますが、横になるくらいのスペースは各所にあります。
実は雨具にポンチョを勧めたのにはここに絡む理由もありまして。あれ結構広げると大きくなるんですよ。なので僕は例年ポンチョ広げてシートがわりにして仮眠を取ってます。帽子で顔隠せばまぁアホな面晒すこともないし、極論晒したところで99%は他人です。ポーチは枕にすれば、よっぽど強気な強盗でない限り盗んでいくことはないでしょうし、リュックはしっかりお腹に抱えましょう。心地よい重みが安眠を誘います。
雨が降っているときは寝転がっている余裕はありませんね。そんなときはイスが便利です。疲れたと感じたらサッと広げて腰を下ろし、しっかり足を伸ばすだけでもかなり楽にはなります。イスの使用はとかくモラルが問われるので、その辺りはきちんと自分で線引きを設けてやってください。無茶してヘイトを買うとイベントも楽しめなくなります。
あとは、そもそも疲れにくいようにするのも大事です。小腹すいたぐらいに感じたらガンガン食事してください。酒を飲みまくることになると思いますが、必ず水分補給のための真っ当な水分も常備してください。酒は真っ当な水分ではありません。あと、レッドマーキー付近にはレッドブルカクテルを出してくれる店があるので、僕は疲れる前にそれ飲んで疲れていないつもりになります。気の持ち用も大事。
そんなわけで、最初の段でハードル下げておきながら、この段ではハードル上げた形になるのかもしれないですが、僕はこの「野人的な」スタイルは割とありかなと。ずっと会場にいるので没入感が強いのがいいです。
東京から行け 片道3時間のフジロックフェスティバル
身もふたもない話です。身もふたもない話ですが、東京からフジはマジで近い。現3回参加のうち過去2回は名古屋からの参加でしたが、片道6-7時間はかかるわけで、帰りとかは本気で地獄でした。ほぼ寝ながら運転してたし、なんとか寝ないためにakutagawaのdawnをずっと流しながら歌ってました。一人で。
そんなわけで、フジはマジモンの覚悟がある奴だけがいく場所だと思っていたのですが、現地に行くと結構ゆるふわして余裕のある楽しみ方をしている人が多く、謎だったんですよね。
今年東京から参加して納得しました。東京からフジはマジで近い。そりゃ単発で来る人も多いわなと。今年なんかレンタカー25時に借りて28時に着きましたからね。近所かよ。
一旦まとめ
というわけで、ベースでかかるお金(チケット類、交通費、キャンプ設備や宿泊設備の購入、レンタル代)以外は結構頑張れるよ、という気持ちでここまで書いています。しっかり詰めれば、チケット代、交通費(数人でレンタカー借りるとして)、滞在費で 10万ちょっとぐらいまでいけるんじゃないですかね?これを高いととるか安いととるかは個人ですが。
僕はもちろんフジロック大好きですが、それだけが命じゃないのでそこにお金を全力ブッパできるわけではないですが、それでもなるべく工夫して毎回十分楽しく過ごせています。
あとは、お金がかかるのもあるけど、行ったあとの過ごし方に不安を覚えて足踏みしている方も多いと思うんですよ。そんなみなさんに、野人の気持ちになれば楽勝だよ!とエールを送るつもりでこの記事を書きました。みんな野人になってフジロックに行きましょう。根源的な高揚感を音楽から勝ち得て原始的な踊りをするのだ。
※今年はテントの盗難があったり、色々と治安面でも不安なことはありました。僕のやり方は結構いろんなものを諦めているので、防犯的な観点から大丈夫であると言う保証はできませんので、各自の判断でお願いします。腹を括ろう。
※テント貸してくださったり、隅っこで寝かせてくれたり、同行してくれる友人の皆様、毎回とても感謝しています。ありがとうございます。
さて、ここまではいわゆるハウツー記事的な気持ちで書きました。以下は単純な今年のフジロックのライブレポです。ここまでで帰ってもいいし、ここから読んでもいいです。