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エレクトロニカやポストロックなどの複雑な音楽の影響を感じさせつつも、どこか人間臭い演奏とメロディ。特にメロディからはフォークの影響を感じ、洋楽を意識したサウンドながら日本人の耳に非常に馴染むのだ。一部の曲で見られる独特の節回しには演歌の響きも感じるほどである。また、Vo.の歌声は、どこか人を安心させるような力を持った優しい歌声であり、これまた非常に耳馴染みが良い。マニアックな音楽と大衆性との共存を高次元で成し遂げている彼らはまさに00年代のシティポップの星であった。
驚異のテクニカル、グッドメロスクリーモボーカルの高度な融合が他の追随を許さない。
自らのジャンルを「夜空」と形容しており、夜を思わせるダウナーな雰囲気の中で、星の煌めきの様に輝くツインギターの絡みが印象的である。男性ボーカルはアンニュイかつハイトーン気味であり、透明感のある女性ボーカルとの相性はなかなか。SCARLETやCONDOR44(44th music)などの日本のツインボーカルオルタナあたりにも似たボーカルワークと言えるだろうか。
それは音の洪水とかそういったものでなく、もはや濁流に近い。足し算に足し算を繰り返したマッシヴなシューゲイズサウンドは、ある種ユートピア的で安らかな音像を特徴とするシューゲイザーの正統とは異なり、そういったパーティクルに満ちた眩い世界を全て押し流す、ディストピア的な漆黒の奔流である。
Sonic Youth等のノイズパンク、ニューウェーヴ、さらにはガレージロック等の影響も感じる硬派なオルタナである。吐き捨てるようなアダルティで気だるいボーカルスタイルもロックスター然としており痺れるものがある。ギターボーカル兼コンポーザーの日暮愛葉はYUKI「the end of shite」の作詞・作曲・プロデュースなどでも知られる。
歌われる澄んだ風景と等倍で描き出される感情が、無理なく聞き手の感傷を引き出す、オルタナティブ・ロックバンド、MAGI SCENEの2012年発の初となる正式な音源。
アメリカはナッシュビル由来の2人組アンビエントポストロックコンビ、Hammockの自身のキャリア5枚目となるフルアルバム。このアルバムも含め、現在に至るまでの全てのアルバム、EP、シングルを自身のレーベルHammock Musicより世に送り出している。
モーモールルギャバンや神聖かまってちゃん、打首獄門同好会など、一見変なバンドほど謎のポップセンスを持ち合わせていることが多いのは事実。彼らも例に漏れず独自のポップセンスを遺憾無く発揮しており、5曲入りの短いアルバムながら非常に濃いアルバムに仕上がっている。
日本におけるポストハードコア黎明期において、明らかに他のバンド達と違った質感、輝きを放っていたメロディック・ポストハードコアバンド、NAHTの1st フルレングス。